練習マッチ「帝京大学Cvs東海大学C」観戦記
公開日:
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ジチョー人見誠, ラグビー, ラグビーからの気づき, 大学ラグビー, 帝京大学ラグビー部
試合結果
2017年(平成29年)10月1日(日)14:45キックオフ
於:帝京大学百草グラウンド
練習マッチ
○帝京大学C 50(前半19-12/後半31-17)29 東海大学C●
得点経過(前半)
前半3分 東海大が先制T,G×「帝京大0-5東海大」
前半5分 帝京大は東海G前での連続攻撃からFWゴリゴリ〜右展開で14塩田T,10龍野G×「帝京大5-5東海大」
前半14分 東海大は敵陣ラインアウトから右展開で13が裏へ出てパスを受けた15T,15G「帝京大5-12東海大」
前半20分 帝京大は東海G前5mスクラムから8単〜FWゴリゴリもグラウンディング出来ず再度帝京スクラムへ
前半23分 帝京大は東海G前5mスクラムから8単〜FWゴリゴリも、またしてもグラウンディング出来ず〜スクラムのアドバンで帝京がペナルティーを得るがみたびスクラムを選択
前半24分 帝京大は東海G前5mスクラムを押し込み8卞がT,10龍野G「帝京大12-12東海大」
前半39分 帝京大は東海G前ラインアウトからモールを押し込み2清水がT,10龍野G「帝京大19-12東海大」
得点経過(後半)
後半6分 帝京大は東海のノータッチキックをカウンターから連続攻撃〜右展開でT,10龍野G×「帝京大24-12東海大」
後半10分 帝京大は敵陣での連続攻撃からトライ目前に迫るが、タックルを受けた選手がツーモーションを取られてしまいチャンスを逸す
後半13分 帝京大は自陣でターンオーバーから10龍野がロングキック〜チェイスした11神座がキャッチ〜リターンパスを受けた10龍野がディフェンスをかわしT,10龍野G「帝京大31-12東海大」
後半15分 リスタートキックオフをゲットした東海大が一気にトライ目前まで迫るがノックオン!
後半24分 帝京大はハーフウェー付近で得たペナルティーからタッチキックと見せかけて速攻10龍野から右展開で7長船が抜け出しフォローした14塩田がT,10龍野G「帝京大38-12東海大」
後半29分 東海大が自陣でターンオーバーからカウンターで一気に攻め込みフェーズを重ねT,G「帝京大38-19東海大」
後半33分 東海大は連続攻撃からゴロパントを15がナイスキャッチ〜14へとつなぎT,G×「帝京大38-24東海大」
後半32分 帝京大はリスタートキックオフをゲットから連続攻撃〜左展開で11神座T,12新井G「帝京大45-24東海大」
後半39分 帝京大は敵陣ラインアウトからモールを数十メートル押し込みFWゴリゴリ〜左展開飛ばしパスで11神座へ〜ラックの左隅へもぐった9吉川がT,12新井G×「帝京大50-24東海大」
後半41分 リスタートキックオフをゲットした東海大が右展開で順目にパスをつなぎ14T,15G×「帝京大50-29東海大」
※観戦者が “そう見えた“ 通りに書いてる “非公式記録“ ですので、名前等の間違いやルール解釈ミス等があってもご容赦ください(笑)
観戦記
2軍の公式戦であるジュニア選手権を行う日には、基本的にCマッチ(3軍戦),Dマッチ(4軍戦)も行われます。そしてその場合のタイムスケジュールはDマッチ⇒Bマッチ(ジュニア戦)⇒Cマッチの順番で行われます。練習マッチの選手交代は基本的に制限がなく各選手の出場時間を自由に調節できますが、公式戦(ジュニア戦)だけは制限があるのでどうしてもリザーブ選手の出場時間が短くなりがちです。なので消化不良の選手にCマッチで出場時間を与えられるようにするため、こんな順番になるんですね。
試合の方は東海大がリードしては帝京大が追いつく展開。なかなか流れに乗れない帝京大でしたが、前半20分に東海G前で5mスクラムのチャンスを押し込むと、再三スクラムトライ狙いで激しく押し込みます。東海大もトライライン際のディフェンスをしぶとく踏ん張りグラウンディングさせませんでしたが、帝京大はペナルティから2度、3度とスクラムを選択。スクラムトライせんばかりに押し込んだところでポッカリと開いたスクラムサイドを8番卞相悠選手がサイドアタックで悠々とトライ。このようにFW戦を完全制圧した時点で試合の大勢は決まってしまったかなという気がします。
前半のスコア自体は3本-2本と僅差でしたが、帝京大には常に余裕がありました。どこにディフェンスのギャップがあるのか、どうしたらいいのか全体を俯瞰している選手から的確に声が飛んでおり、それに選手たちもきちんと反応できていました。後半24分のトライは、東海大がペナルティを犯した後、タッチキックを蹴ると決めつけ気が緩んだところを見逃さなかった技アリのトライでした!
逆に東海大は、特にジュニア戦は得点パターンがペナルティをもらってタッチキックからのFWパワープレーにほぼ集中しており、やって来ることが少し単調でしたよね。わかってはいても止められないところまでFWで圧倒しようとしてチームを作ってるのでしょうからそれはそれなんですけど、やはりそのFWで圧倒出来なかった場合には攻め手がなくなるんだよな・・・。
逆にこのCマッチではBKも積極的に仕掛けチャンスを何度も作れてましたし、いろいろやられた方が帝京大も嫌だったんじゃないのかなと勝手に推理してます(笑)
FWに特別なヒーローはいないけれど、先に書いた通りセットプレーで圧倒できたのは本当に素晴らしい。努力をしっかりと継続しているのがこうやって手応えにつながっていくプロセスは、観ている側へも勇気を与えてくれます。
そんな中でもHO清水岳選手は1年生レベルではない身体の強さとふてぶてしささえ感じるくらいの落ち着きがありますね。今後どんどん頭角を現してきそうな予感を感じさせます。
ナンバーエイト卞相悠選手も、あっという間に3年生に!高校時代から力強い動きをする選手だなと目に止まっていたんですが、大学1~2年時はあまり活躍することが出来ていませんでした。そろそろもう1段高いレベルで暴れ回るのを観たいな!!
BKでは10番SO(スタンドオフ)龍野光太朗選手がとても良かったですね。今年は御所実業出身の北村将大選手、伏見工業出身の奥村翔選手などSO系のゴールデンルーキーが多く、しかも彼らは既にAチームへ定着していますのでその陰に隠れてる感のある龍野選手ですが、彼も佐賀工業出身で高校時代から名の知られたプレーヤーです。
でも春シーズンの龍野選手は正直精彩を欠いていたんですね。帝京大学のラグビーに順応できていないというか、どの局面で何をすれば良いのか迷いに迷ってるような印象を受けていたんです。でも対抗戦の日体大戦、そしてこの日の東海大ジュニア戦とリザーブメンバーで出場時間は短めの途中出場でしたが、かなり動きが洗練されてキラリと光る感覚があるなと感じたんですね。そしてこのCマッチではキレッキレの動きで何度もチャンスメイクしていました。苦しんだところから壁を乗り越えたのかなと勝手に想像し勝手に褒めています(笑)いずれにせよ今後の龍野選手にも注目です。
他にはCTB新井翼選手、WTB塩田一成選手、FB平坂海人選手などが目立ってましたね。いずれもジュニア選手権への出場を狙いたい選手ばかり。今後のレギュラー争いにも注目です。
あくまでも100% “観戦者の私見” ですので、「それは違う!」と思ってもクレームはご遠慮ください(笑)
出場メンバー
[帝京大学C]
1 李 城鏞(リ ソンヨン)[4]大阪朝鮮172cm/105kg
⇒長谷川 寛太(ハセガワ カンタ)[3]長崎北陽台179cm/110kg
2 呉 季依典(ゴ キエノリ)[3]京都成章177cm/99kg
⇒清水 岳(シミズ ガク)[1]大阪桐蔭174cm/102kg
3 平井 将太郎(ヒライ ショウタロウ)[4]長崎南山185cm/125kg
⇒趙 雄真(チョウ ヨンジン)[3]東京朝鮮172cm/110kg
4 本山 尊(モトヤマ タケル)[2]大分東明191cm/100kg
5 小川 正志(オガワ マサシ)[4]長崎北陽台184cm/96kg
⇒藤井 樹(フジイ イツキ)[4]日本大学高181cm/94kg
⇒久保 克斗(クボ カツト)[1]國學院栃木191cm/99kg
6 岩永 健太郎(イワナガ ケンタロウ)[4]長崎南山171cm/100kg
7 長船 馨雅(オサフネ ケイガ)[4]福岡工業大学付属城東177cm/94kg
⇒金 隆生(キム リュンセン)[1]大阪朝鮮179cm/88kg
8 卞 相悠(ビョン サンユ)[3]東京朝鮮177cm/91kg
⇒有馬 顕人(アリマ ケント)[4]大分雄城台183cm/94kg
9 田上 稔(タノウエ ミノル)[3]佐賀工業170cm/79kg
⇒春野 日向(ハルノ ヒュウガ)[1]東京167cm/70kg
10 龍野 光太朗(タツノ コウタロウ)[1]佐賀工業170cm/74kg
11 神座 立樹(カンザ タツキ)[1]専大松戸180cm/73kg
12 新井 翼(アライ ツバサ)[2]流通経済大柏175cm/85kg
⇒原口 遼雅(ハラグチ リョウガ)[3]延岡星雲172cm/92kg
13 岡村 晃司(オカムラ コウジ)[1]御所実業171cm/85kg
⇒大内 空(オオウチ ソラ)[3]佐野日大177cm/84kg
⇒吉本 淳之助(ヨシモト ジュンノスケ)[2]東筑171cm/80kg
14 塩田 一成(シオダ イッセイ)[2]桐蔭学園177cm/84kg
15 平坂 海人(ヒラサカ カイト)[1]日向176cm/79kg
※大学が発表したものを転記してますが、実際の出場選手と異なってる場合があります。
[東海大学C]
1 小野 広大[1]朝明
⇒境 啓孝[4]九州学院
2 新井 望友[2]深谷
⇒前本 健太[2]荒尾
⇒小林 壯史[1]仙台育英
3 中野 幹[2]東海大仰星
⇒古瀬 凛之佑[3]東海大第五
⇒浦部 隆道[2]目黒学院
4 田中 一匡[2]東海大仰星
5 筒井 エディ 稜史[3]東海大仰星
⇒植濃 朋輝[3]西陵
6 山田 生真[1]東海大仰星
⇒宮﨑 大輝[2]長崎南山
7 久米 一誠[4]東福岡
8 高 裕成[3]大阪朝鮮
9 高橋 香成[3]東海大相模
⇒中村 友哉[1]伏見工業
10 猪腰 風太[4]東海大相模
⇒伊藤 龍之介[4]秋田工業
⇒杉浦 拓実[1]東京
11 福田 一輝[2]東海大仰星
12 小野木 晃英[2]大産大
⇒依田 朋己[2]深谷
13 吉田 大亮[1]東海大仰星
14 加賀 亮太郎[4]宮古
⇒土居 優也[1]松山聖陵
15 青木 優[4]東海大仰星

ジチョー人見 誠

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