第55回大学選手権3回戦「大東文化大学vs筑波大学」観戦記

試合結果

2018年(平成30年)12月16日(日)14:05キックオフ

於:熊谷ラグビー場Aグラウンド

第55回全国大学ラグビーフットボール選手権大会 3回戦

○大東文化大学[関東リーグ戦2位] 31(前半17-7/後半14-0)7 筑波大学[関東対抗戦5位]

 

得点経過(前半)

前半1分 筑波大はいきなり敵陣左中間30m地点でペナルティーを得るがショットは狙わずタッチキック

前半2分 敵陣G前ラインアウトから左右に連続展開でG前へ攻め込むが、ラックから大東大がターンオーバーに成功!

前半6分 大東大が左右に連続展開からキック~筑波がインゴールで押さえるがレフェリーの判定はキャリーバックで大東ボール5mスクラムへ

前半7分 大東大は敵陣G前5mスクラムを押し込みスクラムトライ(6湯川T),10大矢G×「大東大5-0筑波大」

前半11分 大東陣での筑波ラインアウトを大東がスティールから左展開~12シオペが抜け出すとそのまま1人で走り切りT,10G×「大東大10-0筑波大」

前半16分 筑波大は敵陣右中間30m地点でペナルティーを得るが、またしてもPGを狙わずタッチキック

前半17分 筑波大は敵陣G前ラインアウトからモールを押し込みFWタテで攻め込むがラックパイルアップ~筑波スクラムへ

前半18分 筑波大は敵陣スクラムから連続攻撃を仕掛けるがノックオン

前半26分 筑波大は敵陣スクラムから左展開で12野中が抜け出しトライ目前に迫るが、14仁熊へのラストパスが流れタッチへ出る

前半29分 大東大が自陣G前スクラムから連続攻撃も筑波がカウンターラックでターンオーバーに成功~左展開でトライ目前も、またしてもラストパスが流れる~大東大がオフサイド~敵陣右中間22m地点と絶好の位置だったがみたびPGは狙わずタッチキック

前半31分 筑波大は敵陣G前ラインアウトからピールオフ~FWタテ~左展開で10松永がインゴールへ飛び込むが、グラウンディング目前で手をはたかれノックオン~大東大がロングキックでピンチを脱す

前半35分 大東大はハーフウェー付近でのセンタースクラムを押し込んでから左展開~11土橋が個人技でディフェンスを次々かわすとそのままT,10大矢G「大東大17-0筑波大」

前半38分 リスタートキックオフから大東大が左展開も筑波22一口がどんぴしゃタックルでターンオーバーに成功すると素早く拾った筑波10松永がそのままインゴールへ飛び込みT,15島田G「大東大17-7筑波大」

得点経過(後半)

後半4分 大東大は敵陣G前ラインアウトから左展開~FWタテ~左展開でトライ目前に迫るも、オフロードパスが繋がらずノックオン

後半15分 大東大は敵陣G前5mスクラムから左展開でトライ目前に迫るもノックオン~筑波のスクラムコラプシングのアドバンテージ~大東大はタッチキックを選択

後半16分 大東大は敵陣G前ラインアウトのチャンスを得るが、スローイングが合わず筑波がスティールに成功

後半18分 大東大は敵陣ラインアウトから左右に連続展開でチャンスを作るがノックオン

後半23分 大東大は敵陣深くでのラインアウトからモールを押し込むがノックオン

後半28分 筑波大 17安里がスクラムでの度重なるコラプシングでシンビン(反則の繰り返し)

後半28分 大東大は敵陣G前ラインアウトからモールを押し込みFWゴリゴリ~左展開で11土橋がT,10大矢G「大東大24-7筑波大」

後半33分 筑波大が自陣G前から蹴ったノータッチキックを大東大9南がカウンター~パスダミーでディフェンスをかわすとそのままT,10大矢G「大東大31-7筑波大」

後半38分 大東大は敵陣G前ラインアウトからモール~FWゴリゴリでインゴールへ入るが、グラウンディングは認められず5mスクラムへ

後半40分 大東大は敵陣G前5mスクラムから左展開~22星野タテ~FWタテ~左展開~飛ばしパスで11土橋が左隅へトライかと思われたが、レフェリーの判定はラストパスがスローフォワード!ここでノーサイド。

※観戦者が “そう見えた“ 通りに書いてる “非公式記録“ ですので、名前等の間違いやルール解釈ミス等があってもご容赦ください(笑)

 

この試合の注目ポイント

さあいよいよ強豪校が登場となる大学選手権3回戦。

一発勝負ノックアウト方式トーナメントですので “絶対” はありません。ホームorアウェー、天候条件、会場の雰囲気、レフェリングとの相性、そして各チームが選択した戦術のハマり具合等々、色んな条件によって少々の実力差など十分に引っくり返すことが可能です。

両チームのチーム力を客観的に見比べれば大東大が圧倒的優位なのは誰の目にも明らかですが、私ジチョーはもちろん筑波大にも勝機ありと考えていましたので、それで是非直接自分の目でナマ観戦したいなと思い、熊谷ラグビー場まで足を運んだ次第です。

明らかに大東大が圧倒しているのはまずFWの推進力。8人全体でのまとまりに関しては東海大や明治大もほぼ互角のスクラムを組みますが、少なくともFW第一列の強さだけで言えば今年の大東大(古畑・平田・藤井選手)は関東ナンバーワンなんじゃないかと個人的には思ってるんですね。そのスクラムで筑波大がどう耐え凌ぎボールコントロール出来るかが第1のポイント。

第2のポイントはやはり大東大のトンガ人留学生の破壊力。今から3年前に初めて8アマト選手を観た時には衝撃が走りましたもんね。5タラウ選手はそれほど積極的に走り回る選手じゃないので、とりあえずアタックの一次攻撃~二次攻撃で8アマト選手と12シオペ選手を完璧に止め切れるか否かが第2のポイント。

第3のポイントは大東大がゴール前で執拗に攻めて来るはずの0チャンネル(ラック周辺)のディフェンスでいかに筑波ディフェンスが身体を張り続けられるか!?何十フェーズ重ねられても筑波が完璧に止め切り、機を見て得意のカウンターラックから素早くカウンターを仕掛ければ大東大も焦りからミスが生まれて来るんじゃないかな!?

・・・とまあおおよそこんな予想をしていたんですね。

そして今季の筑波大は得点力では見劣りするので、大東大のディシプリン(規律)が乱れ反則を繰り返してくれれば確実にPGを積み重ねていき・・・こんなロースコアの戦いが筑波唯一の勝機かなと。

そんな想定の中でいざキックオフとなったのですが・・・

 

観戦記

キックオフ直後、いきなり絶好の位置で筑波大がペナルティーを得ます。よし、まずは3点と思ったら・・・狙わず。筑波大はラインアウトから連続攻撃でトライ目前に迫りますが、結局得点ならず。そこから大東大が一気に陣地を取り戻し、最終的には圧倒的優位のスクラムを力強く押し込みスクラムトライ。その4分後には12シオペ選手の個人技で連続トライ。でもまだこの時点では0-10。

この10点差のまま前半16分、29分と確実にショットを狙える位置でペナルティーを得ても頑なにトライを奪いに行く筑波大。もちろんそれでちゃんとトライが取れればまた流れは変わった可能性がありますが、数年前までとは違って今の大東大は規律良くきちんとディフェンス出来るチーム、そうそう簡単にはトライさせてくれません。

その後、長いガマン比べに勝ち先に得点したのは大東大。得点は「大東大17-0筑波大」。この時点で勝負ありだったと思います。

PGを狙うべきか否かは常に論争がある部分ですが、私は基本的に “取れる時には確実にスコアしておくべき” という考えです。

特にトライを奪う力は明らかに大東大が上であり、筑波大はしぶといタックルでロースコアの戦いに持ち込むしか勝機が見いだせなかったはずなので、なおのことPGで細かく得点を積み上げていく戦術が必須だと確信するのですが・・・。

私が1番目のポイントとして挙げたスクラムに関しては、最初のトライがスクラムトライでしたし、筑波はペナルティを何本も取られましたけど、それでも重要なマイボールの時にはしっかりキープ出来ていたしボールコントロールも乱れなかったし想定以上に上手くやれたと思うんです。

2番目のポイント、トンガ人留学生対策にしても、前半に12シオペ選手にあっさりトライを許したシーン以外ではアマト・タラウ兄弟を含め3選手にほぼビッグゲインさせていませんし、しっかりと低くダブルタックル・トリプルタックルに入り封じ込めたと言ってもいいでしょう。

3番目のポイント、筑波伝統の0チャンネルディフェンスに関しても、鉄壁の守りでほぼパーフェクトだったと思います。更に筑波唯一のトライも、22一口選手の超どんぴしゃタックル~カウンターラックという筑波の真骨頂が発揮された結果です。

このように筑波はほぼ完璧なディフェンスを見せたのに、それでも大東大は5トライを奪いました。それはHB団(9・10)とバック3(11・14・15)の能力とスピードが素晴らしいからですね。つまり大東大はFWフロント5がやたらと強くて、バックロー(FW第3列)がやたらとすごくて、CTBが強くて、それ以外のBKが速くて能力も高い、本当にハイレベルな良いチームなんですよね。

上の方でも書いた通り以前の大東大は自由奔放な攻撃で得点力は高いけどディフェンスは穴が多く大味な試合になることが多かったのですが、ここ数年はディフェンスの規律がしっかりと保たれており、失点が少ないんですよね。この試合でも自陣G前で粘り強く守り続け、結局筑波には1トライしか与えなかったディフェンス力がこの完勝につながったと思います。

逆に大東大の懸念材料ですが、ひとつは試合の流れの中でのプレーの選択。特に気になったのは後半15分のシーン。敵陣深くへ攻め込み、疲弊している筑波FWをスクラムで押し込むと筑波がたまらずコラプシング。でもそこからあっさりタッチキックを蹴りラインアウトを選択しました。ここで筑波が最もやられたくなかったのが、繰り返しスクラムを組まされ反則を繰り返すことだったはず。それをやっておけば、後半28分より10分以上早く相手フロントローのシンビンか認定トライをもらえていたはず。そうなればもっと早く得点ラッシュが出来ていたのでは!?

もうひとつはアタック面でのディシプリン(規律)の欠如。タックルを受けた選手(特にトンガ人留学生)がオフロードパスというよりも無造作に後ろへ投げ捨てヒヤッとする場面が幾度となく繰り返されたのですが、あれを誰も注意せず野放しなんですかね!?この試合ではたまたま大きなピンチにはつながりませんでしたが、対戦相手が強くなればなるほどあんな軽いプレーは大やけどの元ですよ。チームで再確認した方が良いのでは!?

何はともあれ大東大はベスト8進出、そして次戦はアウェーの大阪で下馬評のすこぶる高い関西王者・天理大と対戦です。正直、どちらが優勢なのか、個人的には予想がつきません。とにかく熱い熱い超ハイレベルな戦いを期待したいと思います。

あくまでも100% “観戦者の私見” ですので、「それは違う!」と思ってもクレームはご遠慮ください(笑)

 

出場メンバー

[大東文化大学]

1 古畑 翔[4]大阪桐蔭185cm/122kg

② 平田 快笙[4]大東文化大第一170cm/100kg

3 藤井 大喜[3]黒沢尻工業184cm/111kg

4 服部 鋼亮[3]中部大春日丘182cm/98kg

5 タラウ・ファカタヴァ[4]ティマルボーイズ194cm/118kg

6 湯川 純平[4]御所実業180cm/89kg

7 佐々木 剛[3]八戸西180cm/98kg

8 アマト・ファカタヴァ[4]ティマルボーイズ195cm/118kg

9 南 昴伸[2]御所実業164cm/69kg

10 大矢 雄太[4]中部大春日丘174cm/82kg

11 土橋 永卓[4]秋田中央170cm/85kg

12 シオペ・ロロ・タヴォ[2]ウェズリーカレッジ190cm/97kg

13 畠中 豪士[4]函館工業177cm/87kg

14 朝倉 健裕[1]御所実業175cm/73kg

15 鈴木 匠[2]札幌山の手182cm/78kg

[リザーブ]

16 渋谷 圭[3]大東文化大第一181cm/119kg

17 酒木 凛平[1]御所実業178cm/105kg

18 塩田 蔵人[3]気仙沼向洋185cm/120kg

19 呉山 聖道[2]大阪桐蔭180cm/89kg

20 浅沼 樹羅[4]三本木農業181cm/92kg

21 村上 寛介[4]中部大春日丘170cm/74kg

22 星野 大紀[3]中部大春日丘176cm/94kg

23 杉野 晃輔[4]長崎海星170cm/80kg

 

[筑波大学]

1 北島 純[3]城南178cm/99kg

2 吉田 隼人[3]長崎北陽台170cm/94kg

3 鎌田 慎平[3]東福岡180cm/108kg

4 後藤 海夏人[3]茗渓学園187cm/97kg

5 中原 健太[2]法政二183cm/95kg

6 森 太生[4]明善178cm/92kg

7 中田 都来[2]灘175cm/93kg

8 土谷 深浩[3]福岡187cm/101kg

9 杉山 優平[3]大阪桐蔭168cm/74kg

10 松永 貫汰[1]大産大付属167cm/77kg

11 山本 悠翔[2]刀根山183cm/87kg

12 野中 亮志[3]東海大仰星176cm/85kg

13 岡崎 航大[2]長崎北陽台171cm/80kg

14 仁熊 秀斗[2]石見智翠館172cm/81kg

15 島田 悠平[3]國學院久我山183cm/86kg

[リザーブ]

⑯ 大西 訓平[4]國學院久我山177cm/105kg

17 安里 大吾[2]名護173cm/97kg

18 西川 優斗[4]神戸173cm/106kg

19 和田 峻輝[4]清真学園180cm/93kg

20 長 桂輔[4]大津緑洋177cm/91kg

21 今井 快[2]明大中野164cm/74kg

22 一口 隼人[2]神戸星稜173cm/85kg

23 松岡 祐斗[3]明和183cm/92kg

 

この日グラウンドで会ったラグビー仲間たち

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ジチョー人見 誠

ジチョー人見 誠

パチンコ業界一筋30年、都内パチンコ店の営業責任者の50歳!岡山県岡山市出身!関西(かんぜい)高校入学後ラグビーと出会い、そのままラグビーに没頭!高校3年時にはラグビー部主将を務め~帝京大学でもラグビー部に在籍。息子も帝京大学ラグビー部に所属、史上初の親子部員。今でも足しげくグラウンドに足を運び、年間約120試合観戦している。

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